結論から言います。

TOEICの勉強はまったく無駄ではありません。
それどころか、ビジネス英語を修得する上で欠かせない基礎力を測れる試験です。

TOEICの勉強は無駄?TOEICへの重大な勘違い

周りでTOEICの点数を自慢しながらも話せないという人の点数を確認してください。

『TOEIC760点取ったけど、全然話せないし聞けない』
『俺なんか今回、TOEIC840点だったけど電話でネイティブに対応できなかった』
『TOEICが400点台から600点まで上がったけど、実際は英語力が上がった気がしない』

さて、こんな会話がよくあります。

ちなみに私は2017年の試験で960点ですが、その立場から言わせてもらうと、
TOEIC900点以下は、基礎力ができていないレベルです。

TOEICは900点以上からがスタートラインです。

もう少し詳しく説明しますと、
TOEICは『英語を話すための基礎力があるかどうかを確認するための試験』です。

そのため、TOEICは900でようやく基礎力がある、というレベルです。
最低でもTOEIC800点は必要です。

それ以下の点数は競うだけ無駄です。
400点だろうが700点だろうが、『基礎力がない』という点では統一されています。

英語の実力の階層イメージ

この図を見てください。

『受容レベル』と『産出レベル』について

TOEIC800~900は『受容レベル』

『受容レベル』とは、
英語を聞いたり、読んだりする知識があるレベル
つまり、外部情報を脳内で処理して理解できるというレベル

TOEICが800点を超えてようやく受容レベルに手が届くくらいです。

TOEIC900~が『産出レベル』

英語を話したり、書いたりする知識があるレベル
つまり、脳内で英語を正確に組み直してアウトプットできるレベル

TOEICが900を超えているのに英語を話したり書いたりできないのは、
もう受容レベルを超えて産出レベルに達しているのに、アウトプットの訓練を怠っているためです。

TOEICが900を超えるレベルになると積極的にアウトプット、つまり『話す』『書く』という、英語を脳内で組み立てて発信する訓練を集中的に行う必要があります。

受容レベルと産出レベルは学んできた内容に応じてそのレベルが分かれる

受容レベルと産出レベルは、英語の総論として考えるのでなく、学んできた内容に応じてそのレベルが分かれます。

そのため、学んできた内容によっては受容レベルものに達していないものもあるでしょうし、逆に産出レベルに達しているものもあるでしょう。

ただ、TOEICが900点を超えだすと、ほぼまんべんなくビジネス英語においては受容レベルに達していると考えて大丈夫です。

そして、原則として受容レベルに達している内容でないと、産出レベルには達しません。

TOEICの文法は必要なのか?

文法力が無い人はビジネス英語では頭打ちになる

『TOEICの文法はビジネス英語では役に立たない』

ということをよく聞きますが、とんでもない話です。

文法ができないまま英語を話すための訓練をすると次の3つのような不利益が発生します。

1,英語の習得に時間がかかる

文法とは、言葉のルールです。

言葉のルールを学ばずに、英語を習得しようとすると、実際の現場で英語のシャワーを浴びながらルールを体得していくことになりが、時間がかかります。

例えば、経験『~したことがある』を表す文法として『現在完了形』があります。

『have + 過去分詞』 だが、これを座学で学んでおけば、

『私は今までに博多に行ったことがある』を英語に直す時は、

『I have ever been to Hakata City.』

とサクッと使えます。

しかし、もしこれを、実際の現場での英語のシャワーを浴びながらの体得となると、

I have used a latest tablet.

He hasn’t eaten SASHIMI in Japan.

Have you ever bought an App game?

という『経験』を伝える英語を何回も聞いた後、

『なるほど!何かしたことがあるという経験を表現する時は『have + 過去分詞』に変換するのか!』

と学ぶことになります。

非常に非効率です。

それだったら最初に

経験『~したことがある』=『have + 過去分詞』

と学んだほうが何倍も理解は早くなります。

文法は、建物で例えると鉄骨や柱のようなものです。
そのビジネス英語の鉄骨や柱を脳内に作るために、まずはしっかりと文法を学ぶ必要があります。
そのためにTOEICを利用しましょう。

2,相手に真意が伝わらない

文法をおろそかにする人は、過去完了のところを過去形で話したりします。

でも、なまじ発音だけは良いので、そとから聞いていると通じているっぽい錯覚になりますが、その影でネイティブは理解に苦労しています(笑)

ビジネスの現場では、『いつ』『だれが』『どこで』などを間違えて話し続けると、真意が伝わりづらくなりネイティブが混乱します。

それは、交渉事や契約時にとても厄介な問題を引き起こします。

だから、真意を正確に伝えるために文法はしっかりと身に付けましょう。

3,話し方が子供っぽいまま

関係代名詞を使わず英語を話そうとすると、どうしても1文が短文になってしまいます。
短文を、接続詞を多用してつなげると、意味は通じても知性が伝わりません。

子供の話し方を想像してみてください。

『今日、学校にいって、先生とあって、そして先生が宿題を提出しなさいと言って、
 でも、僕が宿題を家に忘れたから、先生が家に取りに帰りなさいと言った』

だいたい、こんな感じですよね。
意味は通じるけど、いかにも子供っぽい(笑)

これを関係代名詞を使って話すと

『今日、学校に行った際、先生に提出を要求された宿題を家に置き忘れたので、
 家に取りに帰るよう言われた』

こんな感じです。

ニュアンスの違いがわかりますか?
こういった話し方をできるとビジネスの交渉では色々と有利になります。
 
ビジネスでは、英語を使う時はほとんどが交渉です。

交渉の場合、優先順位は

1,意味が理解できて相手に意図を伝えられること
2,相手に侮られないこと

1レベルならTOEICは700前後でも、話す訓練をすればあまり問題にならないのですが、
実際に相手を説得し、相手のロジックを打ち崩す場合、相手に侮られない話し方ができることが大事になります。

2レベルの相手に侮られない英語力は、文法力が必須です。
そのための力としてはTOEIC900ぐらい必要です。

社会的証明として有利

就職、転職、昇進などの際に有利です。

スコアが高いとそれだけで採用基準でライバルに勝てます。

特に、日本人は895点以上の割合が4.1%しかいません。

それだけライバルが少ない証です。

TOEICは900点超えが4%前後しかいない。

本当に使える英語の基礎力は900点からと考えれば、TOEICの勉強は無駄になりません。

それどころか、TOEICのための勉強は絶対にすべきです。

まとめ:TOEICは無駄、TOEICは使えないはウソ!

TOEICはビジネス英語の登竜門として間違いありません。

重ねて言いますが、TOEICはビジネス英語の基礎力を測る上で、とても使える試験です。

英語を話せないが、英語をマスターしないと昇進に響く、転職できない、
そういう人は、TOEIC900までは黙って勉強しましょう。

TOEICの点数は高いけど話せない。

そう考えている人は、
『高いと思いこんでいるだけ』が90%で、
残りの10%は『アウトプットに切り替えるタイミングなのに行っていない』です。

ただ、いままでインプット重視で勉強していた人が、いきなり『アウトプットに切り替えてください』と言われても何をすればよいか分からないでしょう。

そもそも英会話教室はかなりコストもかかりますし、会話を成立させるフレーズを覚えるために英会話教室に通うのも、時間の無駄になります。

英会話教室に通う前にオススメが、会話で使うフレーズを一通り練習した後に、ネイティブと英会話の実践練習をすることです。

会話で使うフレーズは、見るだけでなく実際に声に出さないと覚えられません。

そのためフレーズの理解と記憶、フレーズの発音、聞き取りの全部をひっくるめて学習することが効率的です。

その一連の会話のトレーニングに効率的な教材がスタディサプリENGLISH TOEIC対策コースです。

スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースに申し込むと、TOEIC対策だけでなく、日常英会話コースも無料で使えます。

この日常英会話コースは『日常英会話』というネーミングになっていますが、英検準1級クラスまで対応する幅広いバリエーションのフレーズを会話形式で覚えられるので、TOEIC対策とアウトプット対策の両方に使える非常に優れた英語教材です。



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本気でスコアを上げながら、英会話のアウトプットの対策もしたい方には絶対のオススメです。